今日も 五月の雨です。
つめたいつめたい雨です。
柿の木には 若葉が光っていて
幹がしめって ふかい濃い茶色をしていて
こつこつ と
年老いた名バーテンダーさんの背すじ と ゆび のよう。
柿の木の幹の こつこつ と 透き通るあかるいみどり。
雨が降る日
雨の中の柿の木をみてると 思い出します。このうた。
四月 彼女はあらわれ 嵐にもまれ ひと雨毎に 熟し そだってゆく。
五月 彼女はまた わたしの腕のなかで やすらぐ。
六月 彼女は やすむまもなく歩き うたごえを変え 夜毎 さまよう。
七月 彼女は 恐れることも知らず飛び立つ。
八月 彼女は 死ぬにちがいないよ、秋の風は
じめじめと冷たくこごえるんだ。
九月 わたしはおもいだすことでしょう。
ある愛が いまでは古びておだやかな愛が
かつては 若々しく新鮮であったことを。
直訳はsimaに依るものです。著作権侵害の意図はありません。
柿に蕾が付いていました。ちいさいまるっこいの。あっちの国には柿が無いそうですね。林檎とかまるめろとか。。想像します。