ここへ越してきた時
一部屋をフローリングにしてもらいました。
御近所の とても腰の曲がった大工さんが
お一人みえました。80歳は 軽く越えてみえました。
軽トラも一発縦列駐車。
ながい合板も コルセットを巻いた腰で
肩に ひょっと載せ
計算は 瞬く間の暗算。
鋸を挽く肩や腰がきりっと美しくて 歌舞伎の舞台のようでした。
その部屋は 一番心地よい部屋になりました。
用水の岸に小さな三角地を持っていらっしゃって
みたことないような 一重の白薔薇や
鈴蘭や いろんな水仙やら。。。
沢山植わっていました。
ランタナも ピンクが混ざっていない花が
ここだけは 夏の終から 冬中咲くのです。
今年も フローリングの床は
かっちりと 心地よい冷たさです。
ランタナとねこじゃらしは 用水の上に溢れてゆく。
よぉ、今年も水は 冷たく澄んできたね?
これは おじいさんの構想だったのだろうな。
今年も立秋過ぎると
水面に向かってしなだれてゆく。
歳をとるのを御止めになった時
あの方は おいくつだったのかしら。と思う。
ずっと 青年だったよね。