遠い親戚 山の女神Y氏の 手打ちうどん。
この年の瀬にも ふぅわり 置かれてありました。
なにかの時の取り置きらしい 淡いピンクの不織布に
たっぷり重い おうどんの玉たち。
ドアの外 積まれた家財の上へ
言葉もなく。
おおみそか も 年明けも
たっぷり ずぅうっといただきます。
昆布と鰹だしに 青ねぎの小口ちらし。
イワシ出汁は 少しお醤油くっきり みりんたっぷり。しろねぎの斜め。
ご当地自慢(しっぽく)は 大根 金時人参 お揚げ 干し椎茸の千切りの炒め煮を
お汁を張ったおうどんの上へ 溢れるばかりに載っけます。
お揚げは 田舎あげ ほれ、あの隣街の 豆腐屋さんの売りよる 分厚い長いぶん。
丸々甘〜に炊いて 青ねぎの小口ちらし、 な。
肉うどん 無いん?ぶたこまでええがな、ぎゅう や おごらいでも。
ごぼうのせんぎり な、 いやぁ、玉ねぎとぶたこま、 や。
金時人参わっせんといて(忘れないで)、紅白で縁起ええし、
お出汁に 卵を溶き混ぜる などなど 延々メニュの希望が湧いてきます。
しずかに ほんとうにしずかに 歳はくれ 歳は開けました。
星が フュン。。。ひゅん。。。
ときどき 流れる 夜をすごしました。
誰もが おだやかなときを すごしておられますように。
山の女神の手打ちうどんは ほそくきりりとしなやかで
仕立てる彼女の 節くれた指のやさしさがおもわれました。
この年の瀬も お会いすることはありませんでした。ありがとうございました。