もう ずっとずっと以前のこと。
”四国に新幹線が入ってくる、すーっと まんまで。山陽新幹線とかがね!それって
すてきでしょう?”
ぎゅうぎゅう在来線特急の中で たまたま隣り合わせになった
ヘルメット携帯の男性と
その話題になって。
simaは おばちゃん丸出しになった。
特急が通過する都度 無人駅で通過待ちする各駅停車。
ひとつ ひとつの無人駅から
おおきな荷物を持って のってくる腰が曲がり陽焼けした老婦人。
ナフタリンの匂ひを身にまとって
何年かぶりに お孫さんの住む都会へ会いに行かれるのかなぁ。。
パナマ帽に 襟あしに糊をきかせたこなれたワイシャツ。
鉛筆とふるい手帳。 句会へ あるいは おひとりで
俳句の旅へ?
どかーっと固まりで乗り込んで通路に座り込み
おしなべて陽焼けして くたびれて 無言で
それでも 頬が輝いてる学生さん。 ひとりずつ
無人駅で 降りてゆく。
通過特急列車を待って
ごと。。ん。。。
と 発車する無人駅。窓のこちらと
向こうで ミニスカートと
スポーツバッグが
瞳を合わせてから ながれてゆく車窓の闇。
。。。。フリーゲージ新幹線に乗りたい人は
この景色に出逢わない。
その人たちのうしろに沈む夕陽もみない。
大きな荷物と曲がった腰の向こうからのぼる朝陽もしらない。
ほんとに急ぐ人は 今も飛行機に乗ってやってきてるでしょう。
特急に乗る人は 書類やパソコンを睨む時間がほしいでしょう?
じゃぁ。。。、もう、
これ以上速く走る列車が欲しい人はだれなんだろう。。乗り換え駅が
欲しくない人は居るのかもだけれど。。
四国のJRだから遭える時間が ここにはあるよ。
JRを大切に とても大切におもってる人たちが ここには
居るよ。
そして
その時間を創る人たちには
ジブンの愛する列車を止めて通過してゆく特急は
いまもう じゅうぶんすぎるくらい
走ってる。
そんなことを
おもわず ヘルメット氏に話したことがありました。
フリーゲージトレインは九州など四国以外への導入へ向けて
試験走行中だそうです。
世界に誇る四国の某機関区でメンテナンスを受けつつ。
なのかな。
'13/07/25 午前8 時頃 on ROAD88. JR伊予西条線の車窓より写す。
フリーゲージトレイン アゲハチョウの幼虫のようなフォルムです。大自然のなかの生き物のように 日本のなかをはしるといいなぁ。デス、晴一さん 昭仁さん。