’06大晦日。
ハネウマライダーは 倖田來未さんのバラードの前でした。
バラードに繋がるハネウマライダー。
いったいどういう風にして
旅立ちの上気した気持、歯車が噛み合ったときの歓喜、
未来へ向かう 疾走する気持を
救いようの無い別れのなかで語る
倖田來未に繋げるのだろう。
タオルも手にして知人と臨んだハネウマライダー。
でも
はじまると それは。
ひとりで 静かな冬の里山を行くようだった。
冷たく晴れ渡った深い冬空と
硬く締まった 落葉樹の枝。
革のスニーカーの靴底から伝わる
厚く堆積した枯葉の
カサカサ くだける音。
ひとりで 枯葉を踏みしめながら
二人で疾走した頃を思っていた。
いま ひとりであることを
枯葉を踏みしめて強く感じていた。
その しずけさに
その場できいてた誰もが
タオルを振るのを 忘れてききいった。
そして だれもが そのままの気持で
『夢のうた』を きいた。
倖田來未さんが
「ありがとうございました」とはにかむまで
誰もが
乾いて透明な孤独に潜む 情熱の残り火に
魅入っていました。
昭仁さんを
晴一さんを
ポルノチームを
ミュージシャンの凄みを
ハネウマライダーをきいているあいだに
感じていたかも知れません。
ハネウマライダーは もの凄い作品だ。
昭仁さんは ものすごいうたいてだ。
晴一さんは いったいどんな詩人なんだ。
ポルノチームは どんな魔法を使ったんだ? ハネウマライダーという作品に。
知人Y氏が 倖田來未さんのバラードが終わった時
ふぅ。。と 溜息を漏らして言った。
「倖田來未は 心置きなく 自分のうたに入り込めたね。
ハネウマライダーと 夢のうた。
まるで 連作の様に寄り添うとはね。
倖田來未、ポルノグラフィティの続きに うたえて
いい紅白だったと思う。」
三人目の うちのNANANAウィンターガール。